オルソケラトロジー

眼科医へ向けての総論

はじめに

オルソケラトロジー(OK)は特殊デザインのハードコンタクトレンズ(HCL)装用により角膜形状を意図的に変形させ、レンズ非装用時も屈折異常を矯正する治療法である。本邦では、2017年のOKガイドライン改定に伴い未成年者への処方が緩和され、近視矯正および学童に対する近視進行抑制治療として、眼科医だけでなく世間一般でも認知度が高まっている。

さらに海外では、乱視・遠視用OKの研究開発や、涙液層シミュレーションソフトを利用したカスタムメイドOKレンズなど、近年のコンピュータ性能やレンズ切削技術の向上と共に新たなOKの可能性が広まっている。

OKの歴史

角膜を圧平し屈折矯正効果を得るという原理自体は、中国おける科挙の試験前夜に砂嚢で眼球を圧迫し、近視矯正を図ったという記録にも残っている。その後、角膜よりもflatなHCLの装用後に、一時的に近視矯正効果が得られることに着想を得て、HCLによるOK効果の研究が始まった。さらに、リバースジオメトリー(レンズ中心部が中間周辺部よりもflatな形状)レンズの開発により、OKレンズのセンタリングは飛躍的に向上し、今日に至るまで近視矯正を目的としたOKレンズデザインの基礎となっている。

 近視矯正治療として広まったOKには、近視進行抑制効果があることが複数の研究で示され、現在では最もエビデンスレベルの高い近視抑制法の一つしても認知されている。2050年には世界人口の半数が近視になるとの試算もあり1)、特に日本や中国を含む東アジア地域での処方数が急速に増加している。それに伴い、より近視抑制効果の高いレンズデザインの探究や他の近視抑制治療法との比較検討など、現在も臨床研究が進められている。

 2008年には、Giffordらにより遠視矯正を目的としたOKの報告がなされた2)。すなわち、角膜中心部をsteep化させることで遠視矯正効果を得る遠視OKレンズである。遠視矯正が可能となったことで、正視・遠視眼に対する老視治療としてのOKレンズ処方が可能となった。このような遠視・老視矯正を目的としたOKレンズは、海外においてもまだ処方数が少なく、本邦ではほとんど認知されていない新手法である。

近視OKの原理と現在のレンズデザイン

現在国内で承認されているOKレンズはすべて近視矯正を目的としたものであり、角膜よりもflatなベースカーブ(BC)を有することで、レンズ光学部が角膜中心部を圧迫する。角膜上皮細胞は、圧迫部で菲薄化すると同時に、周囲の非圧迫部に再分布し角膜上皮厚が増加する3)。これらの変化により角膜中心部の形状がflat化し、屈折力が減少することで、近視矯正効果が表れる。良好なフィッティングを得られた近視OKのトポグラフィーマップでは、角膜屈折力が装用前より減弱した範囲(トリートメントゾーン(TZ))と、TZ周囲にリング状にSteep化した部分が現れ、Bull’s eye patternとなる(図1)。

図1:近視OKのフルオロセインパターンと角膜トポグラフィー

左:Flatなベースカーブにより角膜中心部(橙三角)が圧迫され、リバースカーブ部分は涙液が貯留する。
右:装用前後の角膜トポグラフィー差分マップ(Tangential power map)。角膜中心部がFlat化し、同部位をトリートメントゾーンと呼ぶ(赤三角)。(黒線は瞳孔縁)

レンズデザインは4-curveからなるリバースジオメトリーレンズが基本である。中央から順に、BC、リバースカーブ(RC)、アラインメントカーブ(AC)、ペリフェラルカーブ(PC)と呼ばれ、各カーブの役割や特徴を簡単にまとめる(図2上)。

図2 国内で発売されている近視OKおよび周辺部toric形状OKレンズのイメージ図

BC 矯正量を調節し、Jessen formulaに代表される矯正量予測式などに基づき決定される。本邦で承認されているOKレンズは全てBCが球面形状である。
RC レンズの深さ(Sag)を調節するとともに、BCとACを滑らかに連結させる。
AC 角膜に接しレンズを支持する部位であり、レンズセンタリングに大きく影響する。
PC 最周辺でエッジリフトを形成し、装用感の良し悪しや涙液交換、レンズ固着防止に関わる。

OKによる乱視矯正

OKによる乱視矯正効果について、球面OKレンズの装用では乱視量に有意な変化を認めないという報告が多数である6)7)8)。一方で、先述のようなtoric OKレンズでは、角膜乱視量を22~44%減少させるとの報告がある5)9)。BCが球面であっても、角膜強主経線側は弱主経線側より相対的に角膜に対してflatなBC形状となる。レンズ偏位のない良好なフィッティングが実現できれば、強主経線側でより強く近視矯正効果が発揮され、乱視がある程度減少すると考えられる。

しかしながら、角膜乱視量が大きくなれば、残存する角膜乱視量は大きくなる。さらに、内部乱視や角膜後面乱視の影響は球面BCでは矯正困難であり、BCもtoric形状にしたOKレンズ(以下、Full toric OK レンズ)で対応する必要がある。このようなレンズは、まだごく一部の海外メーカーでしか採用されていないデザインであり、論文報告も極めて少ない。Pauneら10)は円柱度数-1.25D以上の乱視眼32眼に対し、Full toric OK装用により装用前乱視 -2.18 Dから装用後 -0.38 Dと83%の乱視軽減を達成し、最大5.25Dの乱視矯正効果があったことを報告しており、Full toric OKレンズによる高い乱視矯正効果が期待される。

図3に海外で実際に処方されているFull toric OKのフルオロセイン染色写真を示す。

図3:乱視矯正を目的としたFull toric OKのフルオロセインパターン

BCが7.7 x 8.5のFull toric OKレンズを装用しており、角膜弱主経線側にガイドマーク(白矢印)が入っている。同方向はBC7.7で、パラレルに近いフィッティングである。一方、強主経線側はBC8.5と角膜よりFlatな処方であり、上下に涙液が多く貯留している(橙三角)。自覚屈折値は装用前S+1.0D C-3.5D Ax8°から装用後C-0.5D Ax45°となり、裸眼視力は0.3から1.2に改善した。

日本国内においても、OKの新たな可能性として今後の追加検証が待たれる。

※多くの文献で、RCないしACのみがtoricのものを「toric OK」、BCもtoricのものを「Full toric OK」と表記されており、本稿もそれに準じて表記したが、呼称についてはまだ統一されていないので留意していただきたい。

OKによる近視進行抑制

OKが学童期の近視進行抑制効果を持つことは既に広く知られている。報告により差はあるが、コントロール群に比べ32~63%の抑制効果を持つとの報告があり11-15,23-25)(図4)、前述のtoric OKデザインを利用すれば、近視性乱視眼に対する処方でも近視抑制効果があることが示されている15)。

図4;眼軸長伸長抑制効果の比較

代表的研究を抜粋して示す.2年間の研究では32~63%の眼軸長伸長抑制効果が確認されている.

一方で、OKレンズ装用による眼軸長延長抑制のメカニズムは、まだすべてが解明されたわけではない。複数の仮説があるが、有力な仮説のひとつが「軸外収差理論」である。眼内に入った光線は、周辺部網膜では網膜面より後方に合焦するため、生体がこのデフォーカスに対応しようとして眼軸長が延長するという仮説である。OKレンズ装用による角膜周辺部のsteep化部分は、周辺部網膜での合焦位置を前方に移動させることでデフォーカスを解消し、眼軸長延長を抑制すると考えられている。つまり、steep化した角膜を通過した光線をどれだけ眼内に取り込めるかが重要となる。この仮説を支持する報告として、OKレンズ装用者において、瞳孔領面積が大きいほど眼軸長延長が少ないとの報告があり16)、実際にレンズのBC径を小さくしTZ径を小さくすることで、近視進行抑制効果が高くなることが報告されている17)。

もう一つの仮説として「機械的緊張理論」があり、近見時に加わる水晶体への調節力が、眼軸を伸長させるという理論である。OKレンズ装用により変形した角膜は、角膜高次収差が増大し7)、部位により様々な屈折力を持つ(角膜多焦点性を有する)ようになる。これにより近見時に要する調節力が減弱し、近視進行を抑制する可能性がある。こちらについても、角膜高次収差と眼軸長延長に関する報告が複数あり、正常眼、OKレンズ装用眼いずれにおいても角膜高次収差が大きいと眼軸長延長が抑制されるとの報告がある18)。

以上より、BC径を小さくしてTZを縮小させたり、BCをあえて非球面形状にすることで角膜多焦点性を生み出すなど、レンズデザインによって近視進行抑制効果が高まる可能性が示唆されている。一方で、OKによる瞳孔領内の角膜高次収差の増大はハロー・グレアやコントラスト感度の低下を引き起こし、視機能低下の原因にもなる19)。昼間活動が多く、近視進行抑制が主目的となる学童期はTZを小さくし、成長に従い夜間活動や視機能への要求が高まるにつれ、TZを大きくし安定した視機能を提供するなどの工夫も必要とである。

OKによる遠視・老視矯正

原理

前述の通り、OKレンズによる角膜圧迫部はflat化するが、それと同時に周囲の非圧迫部では上皮厚が増加しsteep化する3)。遠視OKレンズでは、角膜傍中心をドーナツ状に圧迫することで、非圧迫部である角膜中心部に角膜上皮細胞の再分布とsteep化を引き起こし、遠視矯正効果を得る20)。

レンズデザイン

角膜中心で接触せず、傍中心のみで滑らかに接するBCを球面BCで作成することはできない。そこで、遠視用OKレンズのBC部分は、離心率(e-value)を設定することで定まる双曲線形状となっている。角膜の離心率よりも大きなe-valueを設定することで、レンズ中心部では角膜よりもsteepな形状でありながら、周辺部に向かうにつれBCが徐々にflat化し、滑らかに角膜傍中心部に接触する形状となる。このBC形状の差が遠視用OKと近視用OKの最大の違いであり、矯正原理の根本は同じものの、従来のOKとは一線を画す新しいデザインである。図5に遠視OK装用時のフルオレセイン染色写真と角膜トポグラフィー所見を示す。

図5;遠視用OKのフルオロセインパターンと角膜トポグラフィー

左:周辺部のアラインメントカーブ部分(白三角)以外にも、角膜傍中心部(橙三角)とでドーナツ状に角膜にレンズが接触する。近視OKとは逆に、角膜中心部には涙液が貯留する。
右:装用前後の角膜トポグラフィー差分マップ(Tangential power map)。圧迫された傍中心部がドーナツ状にFlat化し(赤三角)、角膜中心部はSteep化する。

矯正能と効果

遠視矯正効果

遠視OKが初めて報告された頃は、正視~近視の正常眼ボランティアを対象とした研究で、1-night 装用で +1.23 D 19)、4-night 連続装用で +1.35 D の矯正効果を得たとされている21)。健常眼での遠視矯正効果の確認後、2013年にGiffordら22)が初めて遠視眼を対象に処方し、+1.11 D の遠視矯正効果(平均等価球面度数:装用前 + 0.41 D、装用後 -0.70D)を認めると共に、近見裸眼視力の有意な改善を報告した。

老視治療効果

角膜高次収差の増大は視機能低下の原因となる一方で、角膜多焦点性を生み出す。実際、白内障術後の偽調節に角膜高次収差が関与しているとの報告や、IOLの球面収差をコントロールすることで焦点深度の拡張を図っているIOLもある。従来、角膜高次収差は視機能低下をきたす原因と考えられてきたが、「老視治療においては」焦点深度を拡張し満足度向上に寄与する可能性がある。

双曲線形状BCである遠視OKレンズでは、BC内でも部位により曲率半径が変化する。これにより、球面OKレンズ(すなわち、多くの近視用OK)による矯正よりも、TZ内の屈折変化量に幅が生じることが経験的に知られていた(図5右)。すなわち、遠視OKは近視OKによる矯正よりも角膜多焦点性を生み出しやすく、老視改善効果があると考えられている。

マイクロモノビジョンでの利用

近年、白内障手術時に意図的に術後屈折値にわずかな左右差をつけ、両眼視時の明視域を拡張させる、マイクロモノビジョンという手法が報告されている。正視・老視患者の片眼のみを遠視OKで矯正したり、矯正量にあえて差をつけて処方することで、同様の手法をOKでも活用できる。すでに、老視患者の片眼を遠視OKで矯正し、両眼裸眼視力を比較すると、遠見視力を悪化させず近見視力が改善したことが報告されている22)。

その他のメリット

近視OKと同様に、遠視OKも、装用中止により角膜上皮厚や眼球屈折値が装用前と同等に戻る可逆的な治療法である19) 22)。したがって、患者のライフスタイルの変化や調節力低下に応じて矯正量の調整や再処方が可能であり、白内障手術などにはない大きなメリットになる。

レンズパラメーターの多様化と涙液層シュミレーションソフト

Full toric OKにおけるtoric形状BC、近視進行抑制のためのBC径やBC形状の変更、遠視OKで用いられる離心率を利用した双曲線状BCなど、新しいレンズデザインが複数あることを紹介した。これ以外にもレンズ直径が0.1mm単位で調整可能であったり、レンズ装用中の視力向上を目的に、レンズに前面に度数を付加出来るようになったりと、OKにおけるレンズパラメーターはより細かく、より多様になってきている。特に乱視・遠視OKレンズのような新しいデザインでは、数μ~10μ単位で涙液層を適切にコントロールすることが要求される。一方で、スリットランプによる診察では20μ以下の涙液層はフルオロセイン染色をしても観察することができず、従来のようなマニュアルのフィッティング・診察方法では数μ単位の微調整は困難である。また、これら複数種類のレンズデザインすべてのトライアルレンズを作成すると、何百枚ものレンズが必要となり、現実的ではない。

そこで近年、角膜トポグラファーとレンズパラメーターから、レンズ装用中の涙液層厚を計算し、予想されるフルオロセイン染色パターンを表示する涙液層シミュレーションソフトが普及してきている(図6)。

図6:遠視OKに涙液層シュミレーション

上段から垂直方向の涙液層断面、水平方向の涙液層断面、染色時の予測フルオロセインパターンが表示される。任意の断面、任意の点での涙液層形状や厚さを確認できる。

シミュレーション結果からは角膜上の任意の点や断面での涙液層厚を確認することができる。これにより、トライアルレンズを全く使用せず、シミュレーションソフトのみでOKレンズ処方が可能となり、すでにシミュレーションソフトのみを使用して処方を行った研究論文も見られる9)。トライアルレンズを何度も着脱する必要がなくなるだけでなく、予測フルオロセインパターンを確認しながらレンズの微調整をノーコストで何度でも行える。患者の角膜形状や矯正目的に応じてフルカスタムメイドのOKレンズデザインが可能になり、レンズ偏位の軽減や乱視・遠視眼への安定した処方、ひいてはOK関連合併症の抑制にもつながり得る技術と考える。

今後の課題

OKの近視抑制効果についてはここ数年で広く認知され、エビデンスレベルが高まっているものの、本稿で触れた乱視OKや遠視OKに関する詳細な検討はまだ不十分である。

第一に、合併症や副作用の検討がまだ不十分である。長期装用に伴う合併症だけでなく、角膜高次収差やハロー・グレアなどが視機能に与える影響も、近視OKと比較すると検討が不十分である。しかし、素材や治療原理、装用による角膜の変形と可塑性などは近視OKと同様であり、従来のOKレンズに準じた処方やレンズ管理が合併症予防に有効と思われる。第二に、まだ処方数が少なく、フィッティング方法が確立していない点が挙げられる。フィッティング方法やレンズデザインの確立は、このような新しいOK手法の普及だけでなく、研究を進めるうえでも重要な課題である。第三に、国内ではBCが非球面形状となるOKレンズレンズは承認されておらず、法整備が整っていない。BCのtoric化や非球面化は、最新のレンズデザインにも幅広く利用されており、国内でのさらなるOK発展のためにはクリアしなければならない課題と言える。

まとめ

本稿ではOKによる近視進行抑制、乱視矯正、遠視・老視矯正について解説し、OKレンズの持つ幅広い可能性について解説した。近視進行抑制に関しては、まだメカニズムが不明瞭な部分があり、病態の解明と共に、より近視抑制効果の高いレンズデザインの研究が今後のトピックになると考える。一方、乱視・遠視用OKは、世界的に見てもまだ報告数が少なく、追加検証とエビデンスの蓄積が必要な段階である。しかしながら、OKには「可逆的な治療」という他の屈折矯正手術にはないメリットがあり、大きなポテンシャルを持つ治療法である。

涙液層シミュレーションソフトなどの開発に伴い、レンズデザインや処方方法は年々緻密かつ複雑に進化している。本稿で紹介しきれなかった、日本国内ではまだ見ない新たなデザイン・アイデアもあり、進歩は目覚ましい。今後も最新の動向に注視していくことが必要である。

参考文献

OK効果の評価にトポグラフィは必須であるため角膜形状解析装置、近視進行に関して眼軸長の変化を患者へ説明するため光学的眼軸長測定装置、角膜内皮細胞の変化を確認するためスペキュラーマイクロスコープ等の器械の購入が必要である。また、レンズの購入費用も決して低額ではない。日本国内にて厚生労働省が認可しているOKレンズは以下の4種類である。

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Figure legends
  • 図1:近視OKにおけるフルオロセインパターンと角膜トポグラフィー。
    左:flatなベースカーブにより角膜中心部(橙三角)が圧迫され、リバースカーブ部分は涙液が貯留する。
    右:装用前後の角膜トポグラフィー差分マップ(Tangential power map)。角膜中心部がflat化しトリートメントゾーンとなる(赤三角)。(黒線は瞳孔縁)
  • 図2:国内で発売されている近視OKレンズは、4カーブのリバースジオメトリーレンズであり(図上)、一部メーカーでは周辺部toric形状OKレンズ(図下)も製造している。「メニコンオルソK」パンフレットから転載。
  • 図3:乱視矯正を目的としたFull toric OKのフルオロセインパターン。BCが7.7 x 8.5のFull toric OKレンズを装用しており、角膜弱主経線側にガイドマーク(白矢印)が入っている。同方向はBC7.7で、パラレルに近いフィッティングである。一方、強主経線側はBC8.5と角膜よりflatな処方であり、上下に涙液が多く貯留している(橙三角)。自覚屈折値は装用前S+1.0D C-3.5D Ax8°から装用後C-0.5D Ax45°となり、裸眼視力は0.3から1.2に改善した。
  • 図4;眼軸長伸長抑制効果の比較
    代表的研究を抜粋して示す.2年間の研究では32~63%の眼軸長伸長抑制効果が確認されている.
  • 図5:遠視OKのフルオロセインパターンとトポグラフィー。
    左:角膜傍中心部(橙三角)と周辺部のアラインメントカーブ部分(白三角)でレンズが接触し、角膜中心部には涙液が貯留する。
    右:装用前後の差分マップ(Refractive power map)に、青線で瞳孔領を重ね合わせている。圧迫された傍中心部がドーナツ状にflat化し(赤三角)、角膜中心部はsteep化する。瞳孔領内の角膜屈折値には変動があり、角膜多焦点性が生み出される。
  • 図6:遠視OKの涙液層シミュレーション画面。
    上段から垂直方向の涙液層断面、水平方向の涙液層断面、予測フルオロセインパターンが表示される。レンズパラメーターの変更はリアルタイムに反映され、任意の断面、任意の点での涙液層形状や厚さを確認しながら処方できる。

【執筆者】平岡 孝浩(筑波大学医学医療系眼科 准教授)